便潜血検査(陽性と指摘された)

便潜血検査とは

便潜血検査とは便潜血検査は、大腸がんの早期発見を目的とした一次スクリーニング検査です。大腸がんができると、がんから微量の出血が起こることがあり、便に混じった血液を検出して大腸がんの可能性を調べます。


血便・下血・便潜血の違い

  • 血便:便に肉眼で見える血が混じっている状態
  • 下血:肛門から血が出る状態
  • 便潜血:「潜血」とは肉眼では見えない微量の血のこと。検査で初めて確認されます。

肉眼的な出血がある場合は、便潜血検査ではなく、はじめから大腸内視鏡検査が推奨されます。

大腸カメラ検査


便潜血陽性で疑われる病気

便潜血陽性の場合、以下の疾患が疑われます

  • 大腸がん
  • 大腸ポリープ(大腸がんの「芽」)
  • 痔核や裂肛
  • 大腸憩室出血
  • 腸炎などの炎症性疾患

また、小さなポリープや早期大腸がんでは出血が少ないため、便潜血が陰性になることも多く、便潜血検査では見逃されることがしばしばあるため、注意が必要です。


便潜血陽性の方へ
大腸カメラを
強くお勧めします

便潜血陽性の方へ大腸カメラを強くお勧めします

『大腸がん』は年々増加しており、自治体の検診では大腸がんの早期発見のために、便潜血検査を受けて頂くように促しています。
大腸がん検診で便潜血陽性の精査目的に大腸カメラを行った場合、約4%強で大腸がんが見つかり、大腸がんの芽である大腸ポリープは約50%のケースで見つかるとされています。さらに大腸内視鏡検査で大腸ポリープがなければ、約10年間は大腸がんのリスクは低いとされています。日本消化器内視鏡学会、日本消化器がん検診学会においても便潜血陽性の方には大腸内視鏡検査を強く推奨しています。

大腸内視鏡検査を行うことで、病変の観察・診断ができ、必要に応じてその場で生検や大腸がんの芽である大腸ポリープの切除を行うことも可能です。

当院では日本消化器内視鏡学会の消化器内視鏡専門医・指導医であり、内視鏡経験が豊富な院長が全ての内視鏡検査・治療を行います。

胃カメラ検査

大腸カメラ検査で明らかな出血源が見つからない場合、上部消化管に何らかの症状がある場合、貧血を伴う場合は、胃カメラ検査を実施する場合があります。

胃カメラ検査


当院の内視鏡検査の特長

技術力 経験豊富な内視鏡専門医・指導医である院長が全ての胃カメラ・大腸カメラ検査を行います。
高性能の
内視鏡機器
生体内で粘膜を約85倍まで拡大観察ができる高性能の内視鏡ファイバーを使用しています。また検査後におなかが張らないように、検査中の送気は、通常の空気に比べて吸収が100倍以上速い炭酸ガスを使用しています。
清潔 内視鏡は直接体内に入るものですので、「清潔」がとても大切です。当院では最新の内視鏡洗浄機を用いて、日本消化器内視鏡学会の洗浄・消毒ガイドラインで最も推奨されている高水準の洗浄・消毒を行っています。
鎮静剤の細やかな調整による
きつくない内視鏡検査
年齢や体格などに応じて、鎮静剤の種類や量を細かく調整し、きつくない内視鏡検査を行っています。

検診で便潜血陽性を指摘された方や血便・下血がある方はお早めに当院にご相談ください。


便潜血検査のよくある質問

便潜血が陽性だと大腸がんなの?

便潜血陽性は大腸がんの可能性のサインですが、痔や腸炎、大腸憩室などでも陽性になることがあります。便潜血陽性の方に大腸カメラを行った場合、約4%強で大腸がんが見つかるとされています。便潜血陽性の場合には、必ず大腸内視鏡検査で原因を確認する必要があります。

便潜血検査で陰性だった場合、大腸がんはない?

小さなポリープや早期大腸がんでは出血が少なく、便潜血検査で陰性となる場合がありますので注意が必要です。定期的な検診が重要です。

血便があるときも便潜血検査は必要?

明らかに見た目に血便や下血がある場合は、便潜血検査ではなく、はじめから大腸内視鏡検査をお勧めします。肉眼で出血が確認できる場合、便潜血検査は意味がありません。

便潜血陽性になったらどうすればいい?

便潜血陽性の場合は、早めに大腸内視鏡検査を受けることが重要です。早期に大腸ポリープや大腸がんを発見すれば、体への負担が少ない内視鏡治療での治療が可能です。